ベジハーブ用語集
あ
あ
アントシアニン:植物の花や果実の皮などに含まれる色素のひとつで、植物が紫外線など有害な光から実を守るために蓄えられる青紫色の天然色素。ポリフェノールの一種であり、ブルーベリー、ナス、紫芋などに多く含まれる。視力・視覚機能の改善や眼精疲労の予防に効果があるとされている。「アントシアニン」は、熱に非常に強い成分で、加熱調理しても成分の質は変わらず、効能はそのままです。ただ、加熱することでせっかくのきれいな色があせてきてしまうので、色を楽しみたいなら、さっとゆでる、炒める程度にしましょう。特にゆでる場合は、紫の色素が水へどんどん溶け出てしまうので工夫が必要。蒸したり、電子レンジで手早く加熱するのが有効です。またアルカリ性の食べ物(卵白やこんにゃくなど)と組み合わせると色が青色に変化してしまいます。酸性のものと合わせると赤色になるので酢やレモン汁で色どめして調理したり、マリネにするのもおすすめ。
い
育苗(いくびょう) :プランターなどに直接種をまいて育てるのではなく、別の場所(ベランダや室内、温室など)で播種(種まき)し、プランターなどに移植できる大きさまで育てること。環境を整備して育てることによって、雨風や気温といった自然の影響を受けにくくなり、丈夫で良い苗を作ることができる。種には個体差があるため、すべての種が発芽するわけではなく、発芽したものがすべて健全に育つとは限りません。育苗をすることで、素性の良い種子から育った苗のみを選別して植え付けることができます。移植する前にある程度大きく育てておくことで、雑草よりも生育が早くなり、草に負けにくくなるというメリットもある。
う
畝(うね):畑に野菜の種を撒いたり、苗を植え付けるためのベッドの役割をするのが「畝(うね)」。畝を作ることを「畝立て」と言い、畑での野菜づくりの基本作業。畝を作る一番の理由は「水はけをよくすること」。野菜は水はけのよい土壌を好むので、平らな場所より一定の高さと幅を持たせた畝を作ることによって、根が水につかって根腐れしてしまう危険性を減らすことができる。また、野菜が根を張る「作土層」を深くすることができるので、大根のように根を長く伸ばす野菜なども栽培できる。
但し、プランター栽培の場合には、畝を作るほどの十分なスペースはないが、横一列に、種類の違う葉野菜を作る際には、区別ができるように、また間引きの際に残った芽を自立させるために、また水やりの際に、葉っぱに水がかからないように小さめの畝(溝)を作りそこに水をあげるのにも活用できる。大根等の根っこを食べる野菜、根が深く伸びる野菜は、深さのあるプランターや袋栽培を選ぶと良い。
え
エディブルフラワー:鑑賞する花とは違い、食用に生産、利用される花のこと。ナバナやカリフラワーなどは蕾の頃に食べる野菜で一般的だが、キクやサクラなども古くから食用に利用され、「食べられる花」として食べられてきた。最近では、料理の盛り付けに添えたり、サラダやお菓子などにも利用され、パンジー、キンギョソウ、プリムラなど食用花の生産が盛んになっている。また、それぞれ、種類によって味や香りが違い、楽しむことができる。
ただし、花類には中には有毒のものもあるため、安易に口に入れることを注意しなければならない。
お
オンシツコナジラミ:カメムシ目コナジラミ上科コナジラミ科の一種で野菜・観葉植物・果樹・庭木などの葉や花など様々な植物に寄生する害虫です。成虫の体長は雄が約1㎜、雌が約1.2㎜と雌のほうが少し大きく全体は白色。主に植物の葉の裏で生活しているため、水やりや手が触れた際にふわっと飛びます。平均気温20℃前後の比較的低温を好み、この時期に盛んに繁殖を繰り返します。幼虫や蛹の時期をほとんどを葉裏に寄生し植物の汁を吸って生活しています。植物から吸汁するときにキュウリ黄化えそウイルスを媒介することがあります。被害にあった葉は緑葉素が抜け、白いかすり状の症状が出て葉っぱが枯れてしまいます。オンシツコナジラミの排泄物がウイルスの媒介になり、すす病が発生するおそれがあります。すす病とは、すす病菌(糸状菌というカビ)が植物の上で増殖することで発症。葉や幹が黒色のすすで覆われたようになり植物の美しさが損なわれるだけではなく、光合成や葉の蒸散の妨げになるため、植物が枯れる場合があります。高温多湿の環境で発生しやすく、露地では梅雨時から秋雨まで湿度が高くなるとき注意が必要になります。トマトやナスなどのナス科、キュウリやメロンなどのウリ科、シソ科のハーブ類は発生しやすいため要注意です。